2015年9月7日 政治・ニュース タグ: アメリカ, 安保法案, 山本太郎(やまもとたろう), 集団的自衛権
NHKは官邸に対するゴマすり報道がひどすぎる/山本太郎(やまもとたろう)氏がNHK・日曜討論で安保法案を徹底批判 【発言部分・全文書き起こし】
2015年9月6日に放送された、NHK「日曜討論」の中から、参議院議員の山本太郎氏が発言した部分を抜粋して紹介します。
(所要時間:約4分)
動画の内容 (山本太郎議員の発言部分・全文書き起こし)
憲法違反の法案に、理解を深めようとすること自体が間違いだと。
で、メディアの報道っていう部分にも問題があると思うんですね。例えば、NHK。偏向報道といいますか、官邸に対するゴマすり報道がひどすぎる。
例えば、早稲田大学の水島朝穂(みずしまあさほ)先生の情報によりますと、NHKは安保法案に関するアンケート、憲法学者・行政法学者のほとんどが参加する日本公法学会員に対して6月に行ったんです。その情報を出したのは7月の終わり。ある番組で2分間だけです。
内容はなかなか公表しなかった。回答者数の数は紹介したけれども、パーセンテージは出さない。観た人が割合が分からないようにしているわけですよね。
パーセンテージに これ 直すと、「違憲だ」という人たちが 89%、「合憲だ」という人たちが 7% なんですよ。なのに、出てきたコメンテーターは「違憲派」が2人、そして「合憲派」が3人。あきらかに偏ってるんです。
これね、本法案の残りの審議、すべて中継する気概をみせていただきたい。高校野球は夜7時半まで延長しますよね。6時で切らないでください、お願いします。
― 中略 ―
国民への説明、そして国会での審議、これ全てすっとばして、先にアメリカの議会で安倍総理はこの法案の成立の約束をしてしまっている。
そして自衛隊のトップまでアメリカに渡って、この法案は夏までに終らせると、それだけじゃなくてグローバルホークの導入まで認めてしまっている、それを あの「可能にする」みたいなことを言っちゃってる。
この全てをみてみた時に分かることは、この安保法案は誰のものだ?ってことなんですよね。7月16日、衆議院で強行採決した日に、フォーリン・ポリシーっていう雑誌ありますよね、米国の権威ある外交政策研究機関誌なんですけど、これですごい記事が出てた。
「これはペンタゴンが長年望んでいたことであり、アメリカの防衛関係業者にとっては非常に良いニュースである」と。
「安倍は2014年から19年の間に、アメリカ製のF22・F35・グローバルホーク・ドローンなどの新しい戦闘機、海軍の戦艦、ドローンの購入を約束した」と。
国民の命を守るというのは建前。米軍の防衛予算と人員を削った分、日本国の税金と自衛隊で肩代わり。兵器でアメリカの軍事企業に貢献することを、ペンタゴンとその業者にとって良いニュースであるという言い方ではっきりと報じてるんです。
アメリカの、アメリカによる、アメリカのための、戦争法案は廃案以外ございません。
― 中略 ―
国際法では、「武力行使である」「武力行使でない」、この二つに一つしかないんですよ。武力行使と一体化しない「後方支援」なんて存在しない。もともとこれが詭弁なんですよね。武力行使に対する後方支援は、すべて相手側の攻撃目標になります。
まぁ とにかく今回は憲法解釈をかえて、現に戦闘行為が行われていない所ではどこでも後方支援できる。従来はできなかった武器弾薬の提供・輸送も今回できるように憲法解釈かえましたから。
憲法解釈をかえた理由、そして戦争法案の必要性・立法事実を「米軍のニーズだ」と、答弁しちゃうんですよ。びっくりでしょ?
アメリカっていうのは建国されて239年経つらしいんですけれども、この歴史の中の 93% 戦争を続けてきた国なんですよ。「戦争で経済をまわしてる国」と言っても過言ではない国。そのニーズを満たすために自衛隊員を危険にさらすような、この狂気の戦争法案は廃案以外ありえません。
― 中略 ―
▶ 司会者の質問:いろんな対案、修正案、出てます。これに対する考え方は?
まぁ それぞれの修正案・対案というものに対しては見所があります。必要なものもあると思います。
でも現在それに乗れるかどうかっていうのは非常に難しい問題です。どうしてかっていうと、本法案の危険性だったりとか、この 違憲性っていうものを、少し薄めるかたちになる。話をちょっと「そらせる」ようなかたちになってしまう危険性があるってことですね。
その部分に対して、現在はこの本法案に対してどうするのか?っていうことを明確にしていく。これをやはりもう一度出しなおす。もしも必要だと思うんだったら、もう一度やり直しですよ。このまま、継続してやるなんてありえない話なんですね。もう一度、しっかりと、穴を埋めてから出して来いと いう話やと思うんです。
今国会での採決っていうのは絶対にありえない問題だと思っています。
引用元:日曜討論