日本政府は東電を守ることを最優先し、国民を守ることは第二になっている/アーニー・ガンダーセン(Arnie Gundersen)
2012年2月20日、福島第一原発事故の直後にアメリカのTV番組で「メルトダウンが起きている」と指摘した原子力技術者:アーニー・ガンダーセンさんが来日し、福島第一原発のマークⅠ型原子炉についての設計上の問題や、日本政府の対応への批判、使用済み核燃料の処分方法において「ガラス固化法」は解決にならないことなどを語りました。
(所要時間:約1時間36分)
動画の内容
福島第一原発事故の直後にアメリカのTV番組で「メルトダウンが起きている」と指摘した原子力技術者、アーニー・ガンダーセンさんが来日し、新著「福島第一原発 ―真相と展望」(集英社新書)について語り、質問に答えた。
福島第一原発のマークⅠ型原子炉について、設計上の問題を列挙した。
さらに、
①放射能の封じ込めが設計上、最弱
②地震・津波の情報無視
③東電と規制当局の密接すぎる関係
を指摘し、みな同じことしかいわない「やまびこ効果」で安全神話が広がったと述べた。
住民の避難や廃炉・除染の課題をあげ、「日本政府は東電を守ることを最優先し、国民を守ることは第二になっている」と批判した。
また、原発建設の3条件として、
①冷却水の確保
②地震
③人口密度
をあげ、日本は①「冷却水の確保」は十分だが、②「地震」と③「人口密度」からみて、原発の建設は難しいと述べた。
日本の国土面積は世界の0.3%なのに、世界の地震発生数の10%が集中し、世界のどこと比べても30倍の地震が起こる国だ、と説明。「100年に一度、ではなく-、1000年に一度のレベルで起こる地震に耐える原発は構造工学上、難しい」と述べ、「ほかの代替エネルギーを探す方が望ましい」と指摘した。
使用済み核燃料の処分方法について、「私の学生のころから解決策は5年もあればできるといわれたが、その5年は一度も来なかった」と述べ、ガラス固化法は解決にならないと説明した。
引用元:YouTube