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電気・ガス・水道料金ゼロ テンダーの思い

2015年11月22日に放送された、第24回・FNSドキュメンタリー大賞ノミネート作品「電気・ガス・水道料金ゼロ テンダーの思い」を紹介します。

(所要時間:約47分)

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動画の内容
小崎悠太(こざき・ゆうた)さん、32歳。通称・テンダー。

電気・ガス・水道。我々の生活に欠かせないライフラインの三大要素を一切契約せずに暮らす男が鹿児島の山里に住んでいる。小崎悠太(こざき・ゆうた)さん、32歳。通称・テンダー。

髪の毛は伸び放題、冬の時期でもはだしにサンダル。木に登って昼寝することが至福の一時だと話す。節約生活を送る世捨て人…かと思いきや、暮らしの至る所に「環境」に対するテンダーの思いが詰まっていた。

「暮らしのストレスはない」。自給自足生活を送る32歳、テンダーには迷いはない。鹿児島県南さつま市金峰町長谷集落。15世帯20人が点在して暮らし、高齢化率は8割を超える。

テンダーは1年半前に集落の空き家に移り住んだ。住まいは築44年で6畳間が3部屋あり、キッチンや納屋、畑もついて年間の家賃はたった1万円だ。ライフラインの契約はしていないが、蛇口からは家の裏山から引いた水が出る。キッチンにはまきを使った調理用のコンロがある。

例えば、お湯を沸かすとする。ガスコンロよりも当然、時間を必要とするが「何万年もかけて作られたガスを地面の下から引っ張って使うより、数十年で循環する木質燃料を使いたい。多少時間がかかろうとも。」とテンダーは話す。

ある夜、車にひかれた野生動物を見つけた。テンダーはその死骸を持ち帰り、解体し、食べた。テンダーは肉を食料品店で買うことはない。輸送にかかるエネルギーを考えると、自分で捕まえて解体する方が環境に優しいと考えているのだ。

電源は太陽光だ。屋根に設置したソーラーパネルで家の電気を賄っている。エアコンとテレビはないものの、掃除機や脱水機、パソコンにスマートフォンなど、電化製品は意外に揃っている。梅雨の時期でも電力を安定させるため、自転車発電も作った。水車による発電も計画している。

テンダーがこの生活を送るようになったのには、父親の存在が大きく影響している。父・徹さんは、国内の大手製造会社に勤務し、福島第一第二原発をはじめ、宮城県女川原発や静岡県浜岡原発などの原子炉圧力容器の設計に携わってきたエンジニアだ。テンダーは幼いころから、原子力が日本の未来を切り開く鍵になると、聞いて育つ。

大学を卒業後、世界一周の旅に出たテンダーは、メディアが伝えることよりも「自分の目で見たものだけを信じよう」と決める。そんなとき、旅の仲間から青森県六ケ所村に行かないかと誘われた。使用済み核燃料再処理工場をはじめ、原子力関連施設が集中する六ケ所村。当然、父からも話は聞いていた。

自分の目で六ケ所村を見てみたい―。1年間滞在し、六ケ所村のことや原発のことを勉強した。暮らしの在り方、電気の使い方について考えを巡らせた。そして、たどりついたのが、環境に出来る限り負荷を与えない今の生活だった。

鹿児島国際大学で300人の学生を相手に、講義を行うテンダーの姿があった。ライフスタイルを紹介してほしいと、大学から声がかかり特別講師として招かれたのだ。なぜ今の暮らしをするようになったかや、エネルギーに対する考えなどを語りかけた。

テンダーは今の暮らしを自己完結させようとは思っていない。ホームページでライフスタイルを紹介したり、太陽光パネルの組み立て講座を開いたり、「発信」こそが自分の役割だと考えている。

エネルギーや食糧の問題は、今日本が対峙しなければならない重要な課題だ。テンダーの暮らしから問題解決のヒントを探る。

テンダーさんのブログ鹿児島のヒッピー、テンダーの〝ヨホホ研究所〟

引用元:第24回 FNSドキュメンタリー大賞 – フジテレビ

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