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「無関心への特効薬」/Dave Meslin(デイブ・メスリン)

デイブ・メスリン氏が、「無関心というのは本当は存在せず、私たちの参加を妨げる多くの障害があるだけである」という主張を展開します。

(所要時間:約7分)

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動画の内容 (全文書き起こし)
Apathy (無関心)

「関係ない」 何度耳にしたでしょう? 「みんなわがままで バカで 怠け者だから 世の中が変わるわけない」 一体何度 聞いたセリフでしょう? 私がお伝えしたいのは いわゆる無関心というのは本当は存在せず 私たちは関心がある一方で 私たちの参加を妨げる多くの障害があるだけだということです

建物の用途変更届け

いくつか例をご紹介します まずは市役所から これ見たことあります? 新聞のお知らせで 「建物の用途変更届け」についてで 住民もプロセスに参加できます ご覧の通り読みにくい 途中でようやく どこのことかでてきます さらに進んで 小さな文字で 参加方法がやっとあります

もし民間企業が同じことをすると 例えばナイキの広告では こんなふうになります

もし民間企業が同じことをすると 例えばナイキの広告では こんなふうになります

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ありえないでしょ 目にすることはないです ナイキは靴を売りたいのですから 一方トロント市は明らかに 市民の参加を望んでいません でなければ こんなふうに わかりやすく情報を公開するはずです 役所がこんな広告を出しているうちは 市民が市政に関わりを 持とうとするわけありません これは無関心ではなく 意図的な排斥です

公共の空間…

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大きな政治的変化を起こすのに 大きな障害なのが 公共の場に関する考え方です 表現の自由に値札を付けてます お金を持った人が視覚的にも思想的にも より大きな宣伝ができます 問題なのは 大切なメッセージがあっても お金にならなければ 決して日の目を見ないということです

メディアは セレブネタや スキャンダルを報じるばかりで 私たちと政治の関わりを断ってしまっています 重要な政治の記事を扱う時でさえ 関わりを促すようになっていません

例えば 先週の「ナウ」マガジン トロントの週間情報誌です これが一面 演劇についての記事です 実際に見たくなった人のために 公演についての基本情報が載ってます どこで いつ そしてウェブサイト 同じように映画のレビューも アートレビュー 本のレビュー 読書会の情報が載ってます レストラン情報 読むだけでは 満足できない人のために 住所や予算や 電話番号などが掲載されています

政治面はどうでしょう? 進行中の重要な選挙についての記事です 候補者についてのなかなか良い記事です でも補足情報や ウェブサイトがありません 討論会や選挙事務所の情報もありません

同様に交通機関の 民営化反対活動に関する記事ですが 問い合わせ先など載ってません こうして見て行くと 読者は食事や読書には興味があっても コミュニティーには関心がないようです

些細な事だと思ってますか? 私はそうは思いません これらが政治は傍から見物するものという危険な前提を作っているからです

ヒーロー リーダーシップってどう思います? これらの映画の共通点はなんでしょう? わかります? ヒーローが選ばれし者という点です 「おまえが選ばれし者だ」 「世界を救うのじゃ」と預言者が言い お供とともに言われたとおり 世界を救うわけです なぜ多くの人が自分がリーダーでないと思うか明らかです リーダーシップについての間違ったメッセージを送っています

英雄的行為は みんなでするものです それが一つ それにかっこいいことばかりでも パパッと終わるものでもなく 一生続くものです 一番大事なのは自分から始めるということです 子供たちに「立派な行為は人に言われてやるものだよ」と教えている限り リーダーシップは自分で始めるものだという本質を教えることはできません 拒否されても 仲間とともに夢を追い求めるのです

政党 やれやれ 政党は本来 政治への参加の窓口になるべきものです 現実は政党は 退屈で凝り固まった団体に成り下がり 街頭調査やフォーカスグループの調査に頼りっきりで その結果も ありきたりで創造的なアイデアもなく 本当の世論とは逆行した意見です それを感じた人々は政治不信に陥ります

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慈善団体 カナダでは慈善団体に政策提言が許されていません 大問題で改善すべき大きな障害です もっとも熱心な意見がとりわけ 選挙中には聞かれないわけですから

そして最後 選挙について カナダの選挙はお笑いです 古臭い投票システム 不公平でおかしな結果 カナダの与党を ほとんどのカナダ人は支持してません 投票が正しく反映されないのに 投票を促すことなどできません こうして見て行くと もちろん無関心になりますよ 壁に突進するようなものですから

いくつかの障害を紹介してますが 私は悲観的なわけではありません 逆に人々はとても賢く 思いやりがあると信じてます 一方 私たちはこうした障害の中で暮らしているのも事実です

もし人々がわがままでバカで 怠けものならば 望みはありません しかし変化は起こすものです 役所をオープンにして 選挙システムを変え 公共のスペースを民主化できます

私が言いたいのは 無関心とは 心の病気ではなく 世間に張り巡らされた参加を拒む障害の事だということです もしこうした障害を特定して 力をあわせて取り除ければ 何だってできます

ありがとう

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引用元:TED

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