2015年2月27日 科学・技術 タグ: 原発問題, 報道ステーション, 汚染水問題
福島第一原発2号機 放射性物質 海に流出 (東電は2014年4月から外洋への流出を知りながら公表せず)/報道ステーション
2015年2月24日に放送された、報道ステーション「福島第一原発2号機 放射性物質 海に流出」を紹介します。
(所要時間:約3分)
動画の内容 (全文書き起こし)
福島第一原発で、原子炉建屋の屋上にたまった放射性物質が、雨水と一緒に排水路から海に流出していたことが分かりました。東京電力はこの排水路について、放射性物質の濃度の具体的なデータを公表していませんでした。
東京電力によりますと、(※2015年2月)19日に2号機の屋上にたまった雨水を調べたところ、ベータ線を出す放射性物質の濃度が1ℓあたり5万2000ベクレルと、高い値でした。
この汚染された雨水は、排水路に流れ込んで、最終的には直接 港の外の海に流れ出ていました。海に出る直前で、1ℓあたり100ベクレル程度に薄まっているということです。
事故当時、爆発などで建屋に降り積もっていた放射性物質が、雨が降るたびに、海に流れ出ている可能性があります。
東京電力は去年(※2014年)4月から、この排水路の調査を始めていましたが、放射性物質の濃度が比較的高い値を示していたにもかかわらず、具体的なデータを公表していませんでした。
いわき市漁協の 矢吹組合長のコメントです。
ニュースで見てビックリした。東電は、去年4月から流れていたと知りながら、我々に都合の良い説明だけをしていた。裏切られた気持ちだ。
と述べています。
古館キャスター:
漁師さんとですね、ある程度、その 核物質を除去した「比較的綺麗な水を海に流していいもんかどうか」という話し合いがず~っと続いているという、そういう中でですね、明らかに、どうあれ 汚染水が、その 外の海に出ていたという事ですよね。ダダ漏れだったわけですね。
まだハッキリ分からないのは、なんで、海に出るときには、1ℓあたり100ベクレルと、だいぶ濃度が薄まってるって事がはっきり分かるんでしょうか?
ま、さらにもう一度繰り返しますと、「問題の排水路の放射性物質の濃度が、雨の度に他よりも上がっていたこと」を把握していたはずなんですよね。で、これが まあ 結果的にですね、公表が遅れている、後手後手になっている。
恵村(えむら)さん、これ大変深刻で その他にも様々な問題が生じている中で、またこういう事が明るみに出てきました。そして、ず~っと 一時は 屋上部分の汚染水の、かなりの濃度が上がる、雨が降るたびに、っていう事が、1年間隠されていたっていうか、公表されなかった。
これはかつて「コントロールされている」という事が言われましたけども、本っ当に、みんなが気付いているように、何もコントロールされていない現実ですね。
恵村(えむら)さん:
そうですね~、本当にコントロールされてないですよね。それとやっぱりあの、都合の悪い数字でもですね、分かった事はきちんと、その 説明するという事がないと、やっぱりその 信頼関係っていうんですか、そういう事を あの 築きなおす事は出来ないですよね。
古館キャスター:
そうですね。ですから、伝える我々も、分からないことを軽はずみに言えないなと、同時に肝に銘じます。