2014年1月30日 仕事・生活 タグ: クローズアップ現代, 貧困問題
NHK・クローズアップ現代「深刻化する“若年女性”の貧困」/生活保護行政の違法な対応により、本来利用できる制度利用にいたらず、生きるために風俗の仕事をする人も
2014年1月27日に放送された、NHK・クローズアップ現代「あしたが見えない ~深刻化する“若年女性”の貧困~」を紹介します。
(所要時間:約26分)
動画の内容
貧困状態に苦しむ若い女性が増えている。親の生活苦の影響を受け、早朝と夜間のバイトを掛け持ちしながら家計を支える10代の女性。困窮を抜け出そうと苦学して専門学校に通ったものの、正社員になれない20代の女性。
中でも、先の見えない生活を強いられているのが若くして子どもを産んだシングルマザーである。
国の成長戦略で「女性が輝く」ことがうたわれる中、深刻化していく若い女性の貧困。現場のルポから現代社会の新たな課題を浮き彫りにしていく。
引用元:クローズアップ現代
■生活保護の申請には2~3か月もかからない
シングルマザーの女性 (30代)
「市役所にいくら通っても、申請するまで2か月かかるよ、3か月かかるよって。待ってるわけにはいかないじゃないですか。だったらもう自分で働こうって決めて、気持ちだけですね。」
ナレーション
体調を崩して働けなくなり、生活保護を申請しましたが、生活状況を細かく調べるのに時間がかかると言われ、断念しました。女性は、再び風俗の仕事に頼るしかなかったといいます。
まず間違っているのは、生活保護の申請に2~3か月もかからないということです。
生活保護の申請はその日にできます。そもそも、市役所が申請を受理しないのは違法です。(生活保護法2条・7条・24条)
また、生活保護の申請を受けて、決定か却下か役所が判断をくだすまでの期間は、原則14日以内と定められていて、状況に応じて申請日からの生活保護決定も可能とされています(生活保護法24条)。
ですので、上記のようなことは、法律に反した対応を市役所がおこなったということであり、「水際作戦」と呼ばれる窓口での違法な追い返しの被害を受けたということです。
それを考えると、この女性は、生活保護行政の違法な対応により、本来利用できる制度利用にいたらず、風俗の仕事に頼らざるを得なくなったということです。
支援を求めたいときの窓口
一般社団法人「社会的包摂サポートセンター」が、全国無料で、24時間相談を受け付けています。
電話:0120-279-338