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左翼と右翼が協力する方法/ジョナサン・ハイト

社会科学者で心理学者のジョナサン・ハイト氏が、政治的信条への徹底した固執こそが、私たちの抱える問題であり悲劇なのだと警告し、左翼と右翼が協力するための具体的な方策を解説しています。

(所要時間:約20分)

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動画の内容 (全文書き起こし)
ジョナサン・ハイト: 共通の脅威がいかに共通の(政治的)認識を生むか

ニュースを見ている方はご存知のように たくさんの巨大な小惑星が アメリカへと向かっており 50年以内にそのすべてが 衝突するとされています 岩石や金属でできた 実際の小惑星の話ではありません それなら さして問題ではないのです

というのも 私たち全員の命が かかっているなら 互いの争いは二の次にして いかなる手を使ってでも 小惑星を回避する方法を見つけるでしょうから

私が言うのは 小惑星ではなく 迫り来る脅威のことです

独特の熱気とオーラに包まれていて 我々を極端に走らせ それによって麻痺してしまうものです 3月にTEDカンファレンスで NASAの科学者 ジム・ハンセン氏の講演を聴きました 彼は誰よりも早く1980年代に 地球温暖化の警鐘を鳴らし 当時彼が立てた予測は 現実のものになりつつあります

私たちはこのように地球温暖化に向かっています もしこの道をこのまま行くならば 今世紀の終わりまでに 摂氏にして4度から5度 温暖化が進みます ハンセン氏によると 5メートルの海面上昇が見込まれます 5メートル海面が上昇するとこうなります

5メートル海面が上昇するとこうなります

今日生まれた子供がまだ生きているうちに 世界中の海抜の低い都市は 姿を消します ハンセン氏は最後にこう述べました

巨大な小惑星が地球に衝突するイメージ

「巨大な小惑星が地球に衝突しつつある そんな様子を思い浮かべてごらんなさい それに等しい事態に 私たちは直面しているのです 小惑星を回避するため 何の行動も起こさないようでは 待てば待つほど 解決はより難しくなり よりお金がかかるようになります」

もちろん 左翼は行動を起こしたがる一方 右翼は そこに問題があることさえ 否定するのです

TEDから帰ってきたその翌週 ワシントンD.C.で ある晩餐会に招かれました ユヴァル・レヴィン氏を筆頭に たくさんの保守派の知識人と 会うことがわかっていたので 先立って『ナショナル・アフェアーズ』に レヴィン氏により寄稿されていた 論文「福祉国家を越えて」を読みました

レヴィン氏は次のように書いています 「世界中の国々は 社会民主主義的な福祉国家が もはや受けいれがたく 負担しきれないものになりつつあり 怪しげな経済ロジックに頼り 時代遅れの人口統計モデルに 依存していることを受け止めつつある」と

さて 小惑星ほど怖ろしくはないけれど レヴィン氏提供のグラフを見てみましょう このグラフはアメリカの国債を 対GDP比率で示しています このように はるばる建国時まで さかのぼれば アメリカ独立戦争のため 多額の借金をしています 戦争は高くつくのです 必死で返済を重ねて返しました ところが すぐに南北戦争に入りました さらにお金がかかりました

たくさん借りては返済に返済を重ね 完済に近づいたと思ったら どかん! 第一次世界大戦です 最初からまたやり直しです 今度は世界恐慌と第二次世界大戦です 天文学的な額まで借金は増え GDPの約118%までになりました とても持続可能とは言えない 実に危険な橋です

しかしまた 返済を重ねてみると 今度は何でしょう? なぜ1970年代から借金額は 右肩上がりなのでしょうか? 穴埋め資金もなく 減税を実行したことが 1つの要因です しかし何よりも社会保障費の増加に原因があります 特に高齢者向けのメディケアです

私たちの債務水準は 第二次世界大戦時に近づいています ベビーブーム世代が まだ退職していないのにこの有様で 彼らが退職すると こういうことになります

(連邦議会予算局のデータ)

連邦議会予算局のこのデータは 現在の状況と期待と傾向が続いた場合の 最も現実的な予測値を示しています さてお気づきになったでしょうか この2つのグラフは全く同じなのです X軸やY軸や データが何を示すかではなく 倫理的・政治的な意味合いについて 同じことを示しているのです

小難しい議論を説明しましょう 「今 行動を起こさない限り 私たちの命運は尽きる 反対政党の反対側にいる諸君 一体どうした? 現実が見えないのか? 助ける気がないなら失せたまえ」 私たちにはどちらの小惑星も回避できます 厳密にはどちらの問題も解決可能なのです

政治的信条への徹底した固執こそが 私たちの抱える問題であり悲劇です

「ほら 小惑星がある」 という単なる事実の指摘が 政党が違うだけで 「は? 何? いや 見上げたくもないね」となってしまう なぜこうなってしまうのか そして私たちに何ができるのか その謎を紐解くためには 倫理心理学について学ぶ必要があります

私は社会心理学者で 倫理について研究しています 倫理の最も大事な原則は 倫理は人をがんじがらめにし盲目にするということです

倫理は私たちを神聖な価値観ごとの派閥に拘束し それによって客観的に 現実が見えなくなってしまうのです このように考えてみてください この惑星で大規模な協力が見られることは極めて稀です ほんの一握りの種のみが それに成功しています

左はミツバチの巣 右は大きな白アリの巣です このような例を他の動物に探すと いつも同じ答えに行きつきます それは母を同じくする兄弟であるがゆえに 運命共同体なのです 彼らは栄枯盛衰いずれにおいても 常に一緒です それを血筋に関係なく実行できる この惑星にたったひとつの種― それが私たちです

これは古代のバビロンの復興の様子で こちらはテノチティトランです 私たちはこの発展を いかに成し遂げたのでしょう? 1万年前には狩人であり 採集民であったのが この数千年で巨大な都市を 数多く建てるまでになりました 実に奇跡的です そしてそのひとつの要因として 神聖な価値観に集う能力が あったことは否めません

このように古代文明では 寺院や神々が大きな役割を担っていました これはメッカのカーバ神殿 イスラム教徒が旋回している写真です その神聖な石の周りを 人々が連れだって輪を描いて歩くとき 彼らは結びつき 互いに信じ合える ひとつの存在になるのです まるで電流を生み出す磁場で 電線を動かしているかのようです

人々は輪を描いて歩くとき 電流を生み出しているのです 私たちは何かの周りを回るのが好きです 同じ旗の周りを回れば 互いに信じあえる存在になります チーム あるいは集団として 戦うことができます

しかし倫理が人々を その集団やチームに結びつけるとはいえ 回り続ける行為は彼らを盲目にしてしまいます 現実を歪めてしまうからです 私たちはすべてのものごとを 善と悪の対立に分け始めます その行為はちょっとした快感です 満足感さえ覚えるでしょう しかしそれは現実の大々的な歪曲なのです

「倫理という名の電磁石」は 連邦議会に影響を及ぼしています このグラフは連邦議会での法案議決が どの程度左翼的または右翼的かの 度合を示した分布表です 議員がどの程度リベラル派か保守派か知っておくと 議員たちが議決に際し どのように投票したか正確に分かります

そしてそこから分かることは 南北戦争後 数十年は 連邦議会が予想通り 異常なまでに これ以上不可能なくらいに 二極化していたということです しかし第一次世界大戦が終わると 落ち込んで行き 二極化は歴史的な低水準を 示すまでになりました まさしく超党派の黄金時代でした 政党同士が共同戦線をはって 国家の大問題を解決にあたったのです

しかし1980年代から90年代にかけて 「電磁力」のスイッチが再び入り 連邦議会の二極化が進みました

保守派・穏健派・リベラル派の間にはかつて 連邦議会内での協力体制がありました 各々の立場を変え 超党派の委員会を 組織することもできましたが 倫理の「電磁波」が姿を現すと 磁場は強くなり 民主党と共和党は 互いに引き離されました 互いに交流を持つことは難しくなり 協力することも難しくなりました 退職した国会議員たちは その様子をギャングの闘争と呼びました

3回あった討論の場のうち2回は オバマ氏は青の ロムニー氏は赤の ネクタイをつけていた

お気付きでしょうか 3回あった討論の場のうち2回は オバマ氏は青の ロムニー氏は赤の ネクタイをつけていたのを? その色を選んだ理由がおわかりですか? 仲間のギャングが誰に投票すればいいか わかるようにです

(笑)

二極化の傾向は政治エリートに 最も強く見られるものであり ワシントンで起きているのは明白です しかし その現象が有権者の中でも 起きているのではと疑われてきました この12年間で 有権者の二極化がさらに強まってきました

このデータを見てください アメリカの全国選挙調査です この調査の質問形式は 「格付け温度計」と呼ばれているもので あるものに対して温かな気持ちになるか 冷やかな気持ちになるかを表します ネイティブ・アメリカンや軍人 共和党や 民主党などアメリカにおける あらゆるグループに対してです

青い線は民主党員の自分の党に対する 気持ちの温かさで 自分たち自身については随分と肯定的ですね ご覧のように 100点中70点台です 共和党は共和党が好きです 驚くにはあたりませんね しかし 党派をまたいだ評価に注目すると 先程のデータよりは低いとはいえ 実際のところ このデータを初めて見た時 私は驚きました

カーターやレーガンの時代を思えば それほど悪い数字ではありません 他政党に43点や45点をつけるというのは ひどい評価とは言えません わずかに評価は低くなりつつありますが ジョージ・W・ブッシュとそれに続く オバマの政権下ではこうなりました 急落しています ここで何かが起きたのです

倫理の「電磁波」のスイッチが再び入りました 現在 もとい最近の結果によると 民主党と共和党は 互いを毛嫌いしています そして私たち有権者も変化の途上にあるのです 倫理の「電磁波」が私たちにも 働き始めたかのようです 太平洋と大西洋が両側から アメリカを引き裂こうとしているようです 右へ左へと自らの領域へ 引っ張ってゆくその様は まさしくストリートギャングです

こういったことが起こってしまう背景には 多くの理由があり その多くは取り返しのつかないものです もはや政治連合は見られないでしょう 共通の敵と戦った第二次世界大戦の経験は もはや遠くなったのです 有名な3つのテレビ局がすべて 比較的中立の視点から報道することも もうありません 多くの南部の保守的な民主党議員や 北部のリベラル派の共和党議員たちが 超党派に出てくる余地を残し 協力を促進することももはや無いでしょう

様々な理由により 第二次世界大戦後の数十年間は 歴史的にみても異例な時代でした 超党派の復権は二度と叶わないでしょう しかし できることは多くあります 事態をより良くするために 着手すべき改革はまだまだあるのです

というのも現在議会に見られる 機能不全の多くは 元をたどれば1990年代に 議会自身がもたらしたもので 内部にさらなる分裂と機能不全を創りだすに至ったからです この変化の詳細は多くの本に書かれています 私のお勧めのこの2冊では 改革政策をいくつも挙げています これらの政策を大きく3つに分類します

まず議会の過度の二極化による 機能不全を問題とするならば 解決への最初のステップは 極端な党派主義者が 当選しないようにすることです

制限予備選挙ならば 投票資格は「献身的」な一握りの 共和党員と民主党員に限られるため 最も極端な党派主義者が選ばれ 指名されてしまいます 誰でも投票できる開放予備選挙を増やせば 事態の深刻さは和らぐでしょう

とはいえ選挙における人選の誤りは 最大の問題ではありません 自らの経験に加え 議会内部の関係筋から聞いたところでは ほとんどの議員は真面目な良い人で 頭も切れて 本気で問題に 取り組もうという志を持っています しかし いったん議員になると 他党の糾弾を奨励し 個々の考えを罰するゲームに 参加させられてしまうのです 既定路線から外れれば 懲罰が待っています

このような状況に対抗するため 数多くの改革が必要です

たとえば この「市民連合」体制が 大惨事だったのは 頭にお金という銃を突きつけられて もし規定から外れたり 歩み寄ろうとしたりすれば その銃が火を噴いて 莫大な資金が敵対勢力に流れ ネガティブキャンペーンによって あなたが酷い人間だと宣伝されてしまいます

そこで改革政策の3つめは 連邦議会内の社交関係に 変化をもたらすことを目指しています

私が会った政治家は誰しも外向的で 人当たりがよく 社交的な方々です そしてそれこそが政治の本質なのです 社交関係を築き 取引したり 甘言を弄したり 喜ばせたり 持ち上げたりして 自らの社交性を存分に利用する― 政治は昔からこのように動いてきました

しかし1990年代初頭 まず連邦下院議会が 立法カレンダーを変えて 基本的にすべての案件が 週の中頃に終わるよう計らいました

現在 議員は火曜日の朝に 飛行機で到着すると 2日間議論を戦わせて 木曜日の午後には空港から帰ります 彼らは首都に家族を連れてきません お互いの配偶者や 子供たちと会うこともなく 家族ぐるみでの付き合いは廃れてしまいました 人間関係なくして議会を運営することは ガソリンなしで 車を走らせようとするのと同じです

驚くにはあたりませんが あらゆるものごとが一瞬で趣を変え 麻痺と分裂が あたり一面で起こり始めたのです 些細な立法カレンダーの変更 ―もう3週間ほど働く代わりに 後で1週間休むという程度の変更が― 議会の社交関係を根本的に変えてしまったのです

できることはたくさんありますが 誰が議会の背中を押すのでしょうか? 多くの団体がこの問題に取り組んでいます

「No Labels」や「Common Cause」などは より責任ある民主主義と より効率的な連邦議会の実現に必要な変化を起こす良い意見を持っています しかし 私は彼らの仕事を 今からお話しする ちょっとした心理トリックで補完したいと思います

共通の脅威ほど 人を結束させるものはありません あるいは攻撃 特に外国からの侵攻となれば飛びきりです もちろん その脅威が 分裂した私たちの心に直撃しなければの話です そうすれば 私たちは簡単に 分裂させられてしまうでしょう

これまで見てきたように 時には 1つの脅威から対立が生まれます それではもし私たちが直面しているのが 単純な脅威ではなく こんなものだとしたらどうでしょう? あまりにも多くのものが迫りくるので とにかく「撃ち方始め! いいから みんな どこでもいいから 撃て!」 という状況だとしたら?

まさしく これが私たちの現実です 私たちの国はここまで来ているのです さて ここでまた別の「小惑星」です 様々なバージョンで見てきた このグラフは 1979年以降の財の変化を示しており このようにアメリカの収入の ほとんどすべてが 20%の富裕層とそのトップの1%の 懐に流れています このような格差の存在は 民主主義を脅かす 数々の問題に関係してきます

特に互いの信頼関係を 壊してしまうことが挙げられます 明らかに運命共同体ではないため そのように感じることが不可能なのです 一部の人間が 安全で静かな大きなヨットに寝そべっていて 他の人たちは流木の切れ端に しがみついているのです 運命共同体でないということは つまり共通の利益のために 自らを犠牲にしたがる人はいないということです

左派勢力は30年にわたって この脅威を叫び続けてきました それに対して右派勢力は 「ん?え?問題ないよ」と言ってきました

さて なぜ このように 格差が広がっているのでしょうか? グローバル化の次に 大きなの理由は― 実はそれが4つ目の 「小惑星」にあたるのですが― ひとり親家庭の増加です

このグラフは1960年以降 婚外子数が 着実に増加していることを示しています 今 ヒスパニック系と黒人の子供たちの ほとんどはシングルマザーの下に生まれます 白人層もその傾向を強めています 10年か20年後には アメリカ人の子供のほとんどは 父親のいない家庭に生まれることでしょう これは家庭の収入が少なくなることを意味します

金銭面だけではありません 家庭の安定をかけた戦いでもあるのです ブラジルでストリート・チルドレンに 接して学んだことですが 母親にできた恋人は しばしば 子供にとって極めて危険な存在です

右翼は1960年代から この「小惑星」のことを叫んできましたが 左翼は「問題ない」の一点張りでした 左翼は結婚が女性と子供にもたらす メリットに言及することに消極的だったのです 断っておくと 私は女性を責めてはいません むしろ私が批判したいのは 我が子への責任を取ろうとしない男性や 子供たちの生活費に足りる お金を稼ぐことが 難しい経済システムの方です

もっとも誰に責任を求めずとも 国家の問題は国家の問題です そして一方の人々がもう一方の人々よりも 問題に懸念を抱いているのです 『ニューヨークタイムズ』紙は遂に 昨年7月の一面記事で この「小惑星」に気付き 婚姻率の低下がいかに 格差につながっているかを示しました

この国は2つの階級しかない国に なりつつあります 誰もが大学を出て結婚をしていた頃は アメリカはとても低い離婚率を誇っていました 収入は多く 子供の将来に投資をし 一部の母親は子供を厳しく育て 子供たちは可能性を存分に活かして このグラフにあるような 上位2つの線になっていきます そして残りの人々は下にある線です

安定した婚姻による 社会的保護を得られない子供たちは 金銭的投資をしてもらえず したがって家庭環境も安定せず このグラフにおける底辺の3つの線へと 歩みを進めるのです 先程お話ししたように この2つのグラフは同じ現象を表しています

問題があるならば 解決しなければいけません 行動を起こさなければなりません この脅威があなた方には 見えないのはなぜでしょう? もし誰もが派閥という名の目隠しを取ることが出来たなら これら2つの問題は 一緒に解決すべき問題だと気付くはずです

もし収入格差を憂えているならば 婚姻を奨励している福音派のキリスト教伝道者に 相談してみるといいかもしれません しかしその方法ではすぐに問題にぶちあたります 女性は一般的には失業者とは 結婚したがりません

ではもし家族の絆を改善したいなら リベラルな人々に相談しましょう 教育格差の是正のために働き 最低賃金の底上げを目指し これほどまでに多くの人々が 簡単に犯罪者の烙印を押されて 結婚の望みを生涯断たれてしまうのを止めようとしている人々です

4つの小惑星 (地球温暖化/財政破綻/経済格差/婚外子数の増加)

まとめると 少なくとも4つの小惑星が 我々に襲いかかろうとしています あなたにはいくつ見えますか? もし4つ全てが 国家の問題だと意識する方は 手を挙げて下さい 挙手をお願いします 結構です ほとんど皆さんですね ようこそ「小惑星」クラブへ あなた方が最初の会員です 反対側の主張が正しいかもしれないと 進んで認めるアメリカ人のクラブです

このクラブでは 互いの共通認識を 探すところから始めはしません 共通認識を見つけるのは とても難しいのです そこで共通の脅威を探すところから始めます そうすれば共通の脅威は 共通の認識を生んでくれます

私は世間知らずの理想主義者でしょうか? 手に携えた剣を置いて 左翼と右翼が協力できると信じることが 甘っちょろいのでしょうか? そうは思いません なぜなら実際にできるからです 頻繁ではないものの 協力を示す様々な実例があります 私たちは協力できるのです

文明が廃れてゆくことを 右翼も左翼も共に危惧しているからこそ 何十もの組織をこのような― 国家レベルから地方レベルのものまで 立ち上げています たとえばフロリダ州タラハシーの 「To The Village Square」は 州のリーダーたちを招いて一緒に フロリダの問題を 解決するのに必要であった 地方と中央の人間関係を促進させました

右翼も左翼も地球規模での貧困やエイズなど 数多くの人道問題を 重大な問題として認識しています リベラル派と福音派は本来味方同士なのです 時に彼らは協力して 素晴らしい働きをした実績があります

私が最も驚かされたのは 時に犯罪刑法に対してさえ 認識を共有できることです たとえば合衆国の服役者の数 つまり刑務所内人口は 1980年の4倍にもなっています これは社会災害です リベラル派はこの問題に悩んでいます 南部貧困法律センターは 若くて貧しい若者を 刑務所に送るシステムを防ぐため 刑産複合体と頻繁に戦っています 保守派はこのシステムに 満足なのでしょうか?

グローバー・ノーキスト氏は違います このシステムを維持するには 信じがたいほどのコストが必要なのです このような刑産複合体は 私たちの国を破産させ 魂を堕落させているので これを危惧した財政保守派と キリスト教保守派が集まり Right on Crime (犯罪に正当さを) という団体を立ち上げました

時に彼らは南部貧困法律センターと協力して 新たな刑務所建設に対する 反対運動を起こし より効率的かつ人道的な刑法システムに 修正するため 日夜働いています

したがって協力は可能なのです 私たちにはできるのです さあ戦場に向かいましょう 互いに戦うのではなく 襲いかかってくる小惑星を回避するために まずは連邦議会それ自体の改革をさせるところから始めましょう 私たちの国にとって手遅れにならないうちに

ありがとうございました

(拍手)

引用元:TED

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