@動画 > 科学・技術 > 報道ステーション「原発再稼動 わたしはこう思う」元・東電社員 木村俊雄(きむらとしお)さん/理屈抜きに再稼動はあり得ない

報道ステーション「原発再稼動 わたしはこう思う」元・東電社員 木村俊雄(きむらとしお)さん/理屈抜きに再稼動はあり得ない

2012年04月03日に放送された、報道ステーション「原発再稼動 わたしはこう思う」元・東電社員 木村俊雄(きむらとしお)さん編を紹介します。

(所要時間:約4分)

この動画を大きい画面で見る

動画の内容 (全文書き起こし)
元東京電力社員 木村俊雄さん

<ナレーション>
「原発再稼動 わたしはこう思う」今日は東京電力の元社員の木村俊雄(きむらとしお)さんです。木村さんは社員時代には福島第一原発の原子炉の運転などを担当され、今は高知県で自給自足の生活を送られています。

<木村さん>
(停止中の原発は)まだ運転できる段階にないと思う。ほとんどの重要機器が格納容器の中に入ってるわけだから、その中がまだ近づけない状況において、その故障原因も、どれがどのぐらい壊れたのかさえも、まだ洗い出してないのに。

格納容器の蓋さえも開いてない状況で「安全だ」「妥当だ」って、よく言えるもんだよね。

<ナレーション>
福島第一原発の原子炉の運転や、制御棒などの管理をしていた木村さん。当時から、原発を規制する政府側に対し、様々な“ごまかし”を行っていたと証言する。

<木村さん>
発電所の運転管理する上では、たとえば運転日誌書き換えたりだとか、そういうことはやってましたよね。都合が悪い時は、もうコンピューターにアクセスして、書き換える? でも、書き換えても分かんないだよね、技術力がないから。もう東京電力に手玉に取られてますよ、規制側は。

91年のね、10月30日に、福島第一の一号機で海水漏洩があり、タービン(建屋)の地下1階にある非常用ディーゼル発電機が水没して、機能を喪失しましたと。「津波が来たら大変じゃないか」と、「メルトダウンするんじゃないか」って言ったら、その、上司は「いやその通りだ」と、「鋭いよね」って褒めてくれました。

で、これは安全審査やってる裏方の中では「津波を過酷事故の中に、盛り込むのは、実はタブーなんだ」と。 その言葉を僕は聞いたときに、愕然としたし、ま、そんなもんなんだなって思った。

耐震の指針とかも、きちんとね、その、世界の地震学の定説に、え~っとフィット、え~フィッティングさして作った時には「日本の国土には原子力発電所は作れません」と、知ってるのに知らないふりしてるんです。少なくとも電力会社の人間は知ってるはず。

<ナレーション>
東電の体質と原発の実態に嫌気がさし、10年前に退社した木村さん。福島の事故後、業界の現実を語る決意をした。

<木村さん>
(保安院などの規制側は)原子炉理論 とかに関しては、その原子炉工学部でてれば、それは詳しいかもしれないけど、「実物」は、もう「実物を動かした、見た人間」じゃないと分かんないわけだから、そういう意味では、もうまったくの「ずぶの素人」。

ストレステスト自体の評価手法も、はなはだ漫画のような世界だし、保安院がどのぐらいの技術力を持っているか、本当にはなはだ疑問だし、そういった人間たち、しかも政治家も一緒になって、その判断してること? それは、もう原子力安全委員会だって、本当はまだダメだよって言ってるわけじゃないですか。

だから、それが一番もっともたる答えであり、さっきも、最初に言った通り、理屈抜きに、再稼動っていうのは、もう、あり得ない

@動画 > 科学・技術 > 報道ステーション「原発再稼動 わたしはこう思う」元・東電社員 木村俊雄(きむらとしお)さん/理屈抜きに再稼動はあり得ない

▲このページの先頭へ