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報道ステーション 古賀茂明氏 最後のレギュラー出演/圧力や自粛に慣れてしまって何もしなくなれば、「本当に大きな問題が起きているのに気付かない」という事がある

2015年3月27日に放送された、報道ステーションの中から、古賀茂明氏の解説部分を抜粋して紹介します。

(所要時間:約10分)

動画の内容 (古賀茂明氏の解説部分・全文書き起こし)
報道ステーション 古賀茂明氏 最後のレギュラー出演

今、日本の外交とか安全保障って、まぁ 根本から変わろうとしてますよね? で、まぁ そういう中で、まぁ 中身がまだよく分からない。法案も出てきてませんし、国民とか国会の間で まぁ 国会でちゃんとした議論が行われていないという状況で、もう どんどんアメリカとの間ではですね、先に進めてしまおうと。アメリカに、ねぇ 「安倍さんが行って約束しちゃおうか」 というような、この動きっていうのは、よく考えてみたら、とんでもない事だと思うんですね。

ところが、なぜか、国会でも大きな騒ぎになっていないし、あるいは、マスコミもですね、それが「大変だ!」ってことになっていないっていうのは、これはどういう事なんだろうな?と、いうのを、非常にわたし、おかしいなという風に思っているんです。

で、一方で、でも 国会で その 戦争をするとかしないとか、それだけやってるわけじゃなくてですね、今度の国会っていうのは、まぁ 安倍さんは「改革断行国会」っていう風に名前を付けたんですね。「もう改革するぞ!」って。だけどはっきり言って、今のところ、大きな その 「岩盤規制にメス入れます」っていうような話は、出てきてないわけですね。

で、農業で言えば「農協改革」、最初は非常に大きなことを言ってましたけど、まぁ 結局、統一地方選で協力を得るためには、「地域農協、メス入れられないね」と、いうことで、えー、まぁ 竜頭蛇尾(りゅうとうだび)になっちゃいましたし…。

それから「医療改革」見ててもですね、まぁ チマチマした事はやるんですけれども、大きな変更は出来ないと。で、「電力改革」に至ってはもう「自然エネルギーを抑制」して「原発推進にいこう」って まぁ ほとんど原子力ムラの言いなりじゃないかな?と、いう風に、今みえるんです。

で、一方で、じゃあ安倍さん何にもやってないのか?っていうと、そうじゃなくて、一生懸命やってる事もあるんですね。で、それはですね、まぁ 安倍さんがおそらく、目指してる国っていうのが、社会っていうのがあると思うんですけど…。

ひとつが その 「原発輸出大国」ですね。まぁ いま 世界中に行って原発売り歩いてます。まぁ 成果もかなり出てきてる。

それから、「武器輸出大国」。これも、去年(※2014年)の4月にですね、えー 武器輸出三原則を無くしてですね、で「武器の輸出をどんどんしよう」と。で、これも驚くほど進展してきています。もう こんなに進むのかな?って、やや驚きなんですけれども。

そして、えー、「ギャンブル大国」。これは何かっていうと、カジノ法案ですね。前国会で反対が強くて廃案になったんですけれども、依然として自民党を中心としてですね、これを進めようと。

で、こういうの見た時にパッと思いついたのが、わたし、施政方針演説でですね、安倍さんが、その「列強」を目指してたね、明治時代の、あの日本人 素晴らしいね!と、いう風に礼賛をしました。「列強」っていう言葉を使ったんで、ほんっとに私驚きましたけども、まぁ 安倍さんの側近と話をした時に「アレは単… 完全なミスだった」と、いう事をお認めになってましたけれども…。

この まぁ この 安倍さんが言う「美しい国」っていうのは、まぁ どういう事なのかな?っていう風に、一方で思うんですが、わたしが「こういう事は狙っちゃいけないな」という風に思ってるんですね。

目指すべき社会は ①「原発輸出大国」⇒「自然エネルギー大国」②「武器輸出大国」⇒「平和大国」③「ギャンブル大国」⇒「文化大国」

じゃあ、どういう事を目指していったら良いのか?って、これは もちろん 私の考え方ですけれども、えー 多くの日本人と共通してるんじゃないかなと思うんですが、「原発輸出大国」じゃなくて「自然エネルギー大国」だと。あるいは「武器輸出大国」じゃなくて「平和大国」だと。「ギャンブル大国」なんか止めて「文化大国」だと。いう、まぁ こういう国を目指して欲しいなぁ という風に思うんですよ。

そうすると、まぁ 安倍さんが目指しているような国と、お~、「そうじゃない!」という人たちのですね、えー 間に相当大きなギャップがあるんじゃないかなと、いうことで、まぁ 私は あの もう一度、申し上げたいのは、やっぱり「安倍さんとは我々考え方違うよ」という事ですが、“I am not ABE”という事で、前も申し上げたんですけれども、まぁ それは ものすごい、あの 批判を受けました。で、えー、今日もですね、まぁ ちょっと さっき ああいうやり取りがありましたけれども、やっぱり、あの 我々は、「批判されたから言っちゃいけない」という風になっちゃいけないので、えー まぁ そういう意味ではですね、まぁ テレビ朝日では作っていただくのは申し訳ないと思ったので、自分で作ってきました。I am not ABE というのをですね。

「I am not ABE」のフリップを掲げる 古賀茂明氏

で、これは、あの~ 単なる安倍批判じゃないんです。要するに、「日本人がどういう生き方をしようか?」と、いう事を考えるうえでの、まぁ ひとつの材料にして頂きたいなと、いう風に、えー、ひとつの考え方を申し上げたと。

で、それは、もちろん批判をして頂いてもいいですし、そういう事を まぁ 皆で議論して頂きたいなと、いう風に思ってましたんで、まぁ これ あの もちろん、官邸の方からまた色んな批判がくるかもしれませんけれども、えー、まぁ あんまり 陰で 僕 言わないで欲しいなと思っているので、是非、直接ですね、菅官房長官でも、えー ご覧になってると思いますから、私のところにどんどん文句言ってきて頂きたいなと、いう風に思います。

古館キャスター:

あの~、古賀さんの 色んな こういう お考えっていうのは共鳴する部分も多々あるんですが、一方で、ハッキリ申し上げておきたいなという一点はですね、マスコミの至らなさ・不甲斐なさも勿論認めるところがありますが、例えば、ワタクシが担当させて頂いているこの番組で言えば、この前も、数日前に、原発のですね、えー 川内原発に関する 地震動に対する、あの不安の指摘。

あるいは、3.11の4年目の際には、えー、核のゴミが「まったく行き場が無い」問題点、批判すべきするとこ… それから あと 沖縄の、辺野古の問題ですね。で、こういうところも、国武一体での、っていうですね、ああいうアメリカの海兵隊の思惑があるだろうと…。という事もやらせて頂いてるんです。

古賀さん:

それ 私も昨日ね、ツイートしたんです。こんな立派なビデオね、作ってますよと。あそこのサイトに行って特集っていうところをクリックして下さいと。並んでますよと。あれを是非見て下さいって言ったんですね。あ、言ったって あの ツイートしたんです。すごく、あの 反響もありました。

で、あれを作ってたプロデューサーが、まぁ 今度 更迭されると、いうのも事実です。

古館キャスター:

「更迭ではない」と思いますよ。

古賀さん:

イヤイヤイヤ(苦笑)

古館キャスター:

あの私、人事のことは分かりませんが、あの~、やっぱり人事異動 更迭… これ 止めましょう! 古賀さん、あの これ 見てる方よく分からなくなってくると思うんで。

古賀さん:

はい、それは止めましょう。それは止めましょう。はい。そうそう、それは止めましょう。いや だから 僕はそんな事 言いたくないので…。これを。(フリップを出しながら)今 安倍政権の中でですね、どんな動きが進んでいるのかなと…。

古館キャスター:

古賀さん、ちょっとごめんなさい…、時間が…。ちょっと…。

古賀さん:

だから、そういう事言わないで欲しかったんですよねぇ~。ただ、言わせて頂ければ、これをですね、是非、これ古館さんにお送りしたいんですけど、マハトマ・ガンジーの言葉です。

あなたがすることのほとんどは無意味であるが、
それでもしなくてはならない。
そうしたことをするのは、世界を変えるためではなく、
世界によって自分が変えられないようにするためである。

と。つまり、圧力とか自粛に慣れていってですね、まぁ 何もしない、「ひとりでやったってショウガナイ」「ただ叩かれるだけだ」という事でやっていないと、知らないうちに自分が変わってしまって、「本当に大きな問題が起きてるのに気が付かない」って事があるんですよ、と。

これ あの わたしも、凄くいま自分に言い聞かせて、いつも生きているんですけれども、是非これは、みんなが考えて頂きたい事だなと、いう風に思っています。

あの、いろいろね、あの ちょっと申し訳ない、あの 色んな 口論みたいになっちゃって、えー、申し訳ないんですけれども、えー、私が言いたかったのは、えー、みんなが やっぱり「言いたいことはそのまま言おう」と、えー 「自然に言おう」と、で、もちろん、違う意見の方は、違う意見をどんどん言って頂いてもいいし、古館さんだって、私の考えがおかしいと思うんだったら、どんどん「おかしい」と言って頂いて、まったく何の問題もないですけれども、何か言ったことについて裏で、こう 色々圧力をかけたり、えー、まぁ 官邸から電話をかけて何だかんだと言ったりですとかね、そういう事はやめて頂きたいなと、いう風に思っただけです。はい。

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