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9.11から12年 アフガニスタンの子どもたちは今/報道ステーション

2013年9月11日に放送された、報道ステーション「9.11から12年 アフガニスタンの子どもたちは今」を紹介します。

(所要時間:約10分)

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動画の内容
母親は 爆弾で殺された

開戦から10年以上がたったアフガニスタン。来年(※2014年)には、アメリカ軍が完全撤退する。しかし、そこには目を背けたくなる現実がある。国土の荒廃、難民流出、貧困、テロ。こうした戦争の負の遺産を、弱い子どもたちが負わされている。ジャーナリストの西谷文和氏が取材した。

首都カブールにある赤新月社の事務所には、栄養失調、やけど、不発弾によるけがを負った子どもたちが多く集まっている。ズバイルくん(11)もその一人。口の周りには、大きな傷跡が残っている。3年前、学校に通う途中、ボールペンのようなものを拾い、ペン先を口で開けようとしたところ、突然、爆発したという。ペンの形をした爆弾だった。

アミナーちゃん(10)は、今年(※2013年)4月、南部カンダハルで結婚式に出席するため、母親と車に乗っていた。その途中、路肩爆弾が爆発。母親は亡くなり、アミナーちゃんも大けがを負い、寝たきりの状態だ。

2年前、友達と遊んでいる時に銃撃を受けたナビュラくん(10)。後遺症で2年間、学校には行っていない。サッカーが好きだというナビュラくんは「学校に行きたい。もう1回、走れるようになりたい」と話す。アメリカが“テロとの戦い”を唱え、アフガニスタンに軍事侵攻したのは、今から12年前。時のタリバン政権は崩壊したが、その後もNATO=北大西洋条約機構が主導する国際治安部隊などとタリバンとの戦闘は激しさを増している。難民は増え続け、カブールには、今も新しい難民キャンプができている。そこに暮らす子どもたちは、サンダルさえ履いていない。

カブール市内にあるインディラガンジー子ども病院には、連日、多くの子どもが運ばれてくる。NGOドイツ国際平和村のマリア・ティネフィルド氏は「ほとんどの子どもは、細菌が血液から骨に達して発症する骨髄炎という感染症にかかっている。劣悪な衛生状態が原因だ」と話す。

NGOドイツ国際平和村は、戦争などにより、適切な医療を受けられない子どもたちをドイツに運び、治療やリハビリを施す活動をしている。8月14日、57人の子どもがドイツに向かうため、赤新月社の事務所からバスに乗り込んだ。子どもたちは治療のため、数カ月から数年、親元を離れて暮らす。この4日後、今度は、子どもたちを乗せたバスが赤新月社の事務所に到着した。ドイツに治療を受けに行っていた子どもたちが帰ってきた。元気な様子の子どもたち。

そのなかでも、ひときわ大きな笑顔を見せる少女がいた。大やけどを負い、1年前まで歩くことができなかったズハールちゃん(11)が、歩いて帰国。出迎えた家族らと笑顔で抱き合った。

引用元:報道ステーション

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