2015年2月27日 国際・紛争 タグ: そもそも総研, イスラム国, 孫崎享(まごさきうける), 西谷文和(にしたにふみかず)
そもそも過激派組織「イスラム国」に対し日本はどうすればいいのか?/そもそも総研
2015年2月26日に放送された、そもそも総研「そもそも過激派組織 『イスラム国』 に対し日本はどうすればいいのか?」を紹介します。
(所要時間:約20分)
動画の内容 (ジャーナリスト・西谷文和さんの解説部分・書き起こし)
西谷さん:
“北風と太陽”でよく言いますけど、あの アメリカは「テロに屈するな」ということで、例えばアフガニスタンで13年半 空爆したんです。だから、タリバンをず~っと あの 壊滅作戦してたんですね。
極端な話言いますと、わたし あの タリバンの村 取材したことあるんですが、「タリバン兵が2人紛れこんだ」と。村の中に。アメリカは村ごと焼くんですよ。ということは、50人の、あの 無実の人が亡くなっちゃうわけですね。
そうすると その中の、親を奪われた若者が、ニュータリバンになったわけです。北風政策で どんどんどんどん 空爆すればするほど、タリバンは増えたんです。
玉川キャスター:
じゃあ 日本はどうすれば良いですか?
西谷さん:
だから太陽政策ですよ。
「食料を届ける」、あるいは「仮設住宅を建てる」、あるいは「毛布を与える」。こういうことをすれば、明日に対して生きる希望ができますね。怒りの中で絶望するから、「イスラム国」の爆弾を身に着けて自爆したりするわけですね。
希望があれば、イスラム国には、入りにくく… 入らないと思います。人間 お腹が減ってる時と、満腹のとき、どっちが喧嘩しやすいか言うたら、腹減ってる時のほうが喧嘩しやすいわけですよ。
凍えながらね、「明日死ぬかもしれない」と思って生きているよりは、ちゃんと ぬく…、ある程度、あったかい部屋があれば、自爆テロしないわけですよ。
ナレーション:
西谷氏は、ニッポンならではの立場を生かした「平和貢献の方法がある」と言います。
西谷さん:
日本は、非常にいい位置にいましてね、和平提案ができる 先進国の中で唯一の国なんです。
ナレーション:
ニッポンならではの「平和貢献」とは、一体どのようなものなのでしょうか?
西谷さん:
メインの戦いは、アサド軍と自由シリア軍なんですよ。ここをず~っと放置したために、イスラム国が出たわけです。
で、そういう意味では、あの 日本は非常にいい位置にいましてね、あの~ 日本は軍隊を派兵してないから、イギリスのロンドンでやろか言うても、イギリスは空爆してるでしょ? フランスもパリも空爆してるから、パリ会議もできない。
東京和平会議ならですね、あの アサド軍と自由シリア軍 来るんですよ。こういう その 和平提案が出来る、先進国の中で唯一の国なんです。